映像制作に革命的な「BRAW」規格を作り出し、多くのカメラマンたちが気軽に本格的な映像の制作を可能にした、Blackmagic Design社のVideo Assist 12G HDRについてレビューしていきます。
Blackmagic Design社について
Blackmagic Design社は、1984年オーストラリア・メルボルンに設立された映像機器メーカーです。
シネマカメラや編集機器、編集ソフトを多く出しています。
「Adobe PremierePro」と並ぶ「Davinci resolve」という映像編集ソフトを発表し、世界中の動画クリエイターから高い評価を受けています。
特にカラー編集の幅が広く、実際にハリウッド映画でも使用されています。
Blackmagic Video Assist 12G HDR
Blackmagic Video Assist 12G HDR は2019年に発売された映像用外部モニターとなります。
ただの外部モニターではなく、プロも映像制作の最前線で使用するほどの高機能が詰め込まれています。
BRAW /12bit収録
これが一番の機能でしょう。
一部のミラーレスカメラ・シネマカメラと接続することでBRAW(Blackmagic RAW)で収録することが可能です。
BRAWとは
BRAWとはBlackmagic RAWの略で、スチルをやっている人だったらピンときた人もいると思いますが、Blackmagicの動画版RAWファイルです。
”RAW”を訳すと”生”といい、動画又は写真の編集前の生データのことです。
生データで収録することにより、あとからカラーの大幅な編集をすることが可能となります。
動画撮影して、カラー編集したい人にとっては、大きな機能となります。
BRAW収録対応機種
下記のカメラと接続することでBRAW収録が可能になります。
BRAW編集にはDavinci Resolve Studioが必要
BRAWファイルを編集するには、Davinci Resolve Studioが必要になります。
BRAW編集を行う人はライセンスキーの購入が必須になります。
12bitとは
もう一つ大きな特徴として12bitで収録てきることがあげられます。
bit(ビット深度)とは、色の階調のことで、階調数が多ければ多いほど、表現できる色の数が多くなり、より滑らかで自然な映像を作り出すことができます。
通常のミラーレスカメラは8bit収録が基本的な中、Video Assist 12G HDRを使うことで12bitで収録することが可能です。
bit | 赤×緑×青 | カラーバリエーション |
1bit | 2×2×2 | 8色 |
2bit | 4×4×4 | 64色 |
3bit | 8×8×8 | 512色 |
4bit | 16×16×16 | 4,096色 |
6bit | 64×64×64 | 262,144色 |
8bit | 256×256×256 | 約1677万色 |
10bit | 1024×1024×1024 | 約10億7374万色 |
12bit | 4096×4096×4096 | 約680億7200万色 |
12bitで収録することで約680億7200万色で映像を表現することができます。
超高輝度2500nitのHDRモニター
晴れた炎天下の中撮影する場合、画面が暗くて見えなくなることも映像製作者の悩みの種です。
しかし、Blackmagic Video Assist 12G HDRでは最大2,500nitの明るさまで調整可能です。
如何なる撮影シーンでも、モニターで映像を正確に確認できることはミスショットを減らす大きなポイントとなります。
ちなみに先代と比較し、かなり明るくなった新型IPhone14でも、最大1,600nitなので明るさなのでそのすごさがわかります。
豊富なフォーカスアシストや露出ツール
フォーカスのピーキングや、白飛び黒つぶれのゼブラ表示など、便利なツールが多く搭載されています。
露出計も搭載しているので、適正露出も一眼で判断することができます。
外部コントロール
RECボタンのスタート/ストップはカメラ又はジンバルと接続することで、外部コントロールが可能になります。
これは地味に嬉しい機能です。
バッテリー2本搭載
他メーカーの外部モニターと違い、バッテリーが2本取り付けるのも大きな特徴です。
片方ずつ消費していくため、バッテリーを交互に交換することができ、本体は電源オンのまま長時間撮影が可能となります。
NP-Fのバッテリーでしたらどのサイズも使用可能です。
私は大容量型のNP-F970を予備として使用しています。
上記のNP-F970バッテリーについては、こちらの記事でも紹介しています。
気になる方は読んでみてください。
USB-C端子の位置が悪い(5インチモデルのみ)
イマイチな点も紹介しようと思います。
イマイチな点として、USB-C端子の位置が悪いです。(5インチモデルのみで7インチは問題なし)
モニター下の中央にリグを取り付けた場合、USB-Cが物理的に接続できなくなります。
これは明らかに設計ミスだと思うのですが、Smallrigの出している専用のケージキットで対策できるので、モニター購入する方は一緒に検討してみてはいかがでしょうか?
作例
まとめ
いかがでしたでしょうか?
映像制作をもっと極めたい方や、これから映像制作をやっていきたい方におすすめする、「Blackmagic Video Assist 12G HDR」でした。
他にも「初めてのシネレンズにおすすめの1本」なども記事もありますので、よろしければ見ていってください。
それでは皆さんも映像制作を楽しんでいきましょう〜!
ではまた〜!
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